文化の理解と発信、そして素敵な出会い
アキがDocent(ボランティアガイド)をするJohnson Museumで、日本の書(77幅)の展覧会のオープニングセレモニーが行われました。
コレクションそのものは、僕が常に感じている、アメリカ人がどうしても感じきることのできない日本と中国の差、そのあるべき境界が“ごじゃまぜ”になったような作品が多く、“和”の雰囲気はほとんど成立していませんでした。ただ、逆に言うと、何を「感じきれていない」のかを、僕が感じられる作品群だったので、今後、日本の文化を伝える上で注意するべき点を学ぶために、もう一度、見に行こうかと思っています。
帰りの車で、アキが「たとえばアフリカを題材とするプログラムでは、部族の多さからある一部族に焦点をあてて、西アフリカのドゴン族に特有の文化を見せるという手法を取るのだけど、すごく気をつけなければならないのは、コンテクストのなかでいつの間にか「ドゴン族」であるはずの主語が「アフリカ」に入れ替わっていることが多々ある。そうすると、ドゴンという一部の部族がアフリカ全体を代表するという一般化が起こってしまう。広大な「アフリカ」を知る入り口になるべきなのに、子ども達と偏った「アフリカ像」を共有して満足してしまっている気がする。大陸を共有する他の部族・文化との差、そして共通点を探すというFollow upが必要だと思う。」と言っていて、かなり良い指摘だと思いました。確かに、そうすることで、良い意味でのファジーな、でも、区別可能な全体像が、聴衆に理解される可能性が高まるように思います(例えば、僕らが日本人と韓国人と中国人を何となくだけど、かなり確実に見分けられる感覚があるようなこと)。
中国の文化と日本の文化には、多くの共通項と共に多くの差異が存在しています。共通項とは歴史上の二国間の繋がりを(例えば漢字)、差異は両国の独自の発展(ひらがな)を表します。その事実を共有せず、ただ異文化への興味だけをかき立てるような現在の異文化理解の手法は、不十分だと言わざるを得ない気がします。より深い異文化理解のためには、理解される側の人間(中国人と日本人)が積極的に、第三者国(アメリカ)で語ることが重要だと思います。ただ、この試みが成功するためには、理解される側の人間が自国(日本)の歴史や文化を理解し、比較対照となる国(中国)の歴史や文化、自国とのつながりを理解し、さらに第三者国(アメリカ)の文化のバックグラウンドをある程度理解している必要があります。そして、不可欠なものは言語です。母国語の深い理解はもちろん、母国語のニュアンスや空気を伝えられるだけの外国語力を有していなければなりません。ただ、これだけの試みがなされているのですから、もしかすると、どうあがいても伝わらないものなのかもしれませんが、僕はそこをあきらめない性分ですので、あがき続けたいと思います(笑)。
和太鼓だってそうです。伝統曲あっての現代曲なんだ!と僕は言いたいのですが、なかなか伝わりませんね。僕の勉強不足です。古典を語り、紹介していかなければいけませんね。地道に地道に。(師匠にもっともっと色々な話を聞かなければ!)
そーんな「和」の無い会場に、一陣の日本の風が!!レセプションパーティーに、ロチェスター在住の筝奏者、水谷隆子さんが招かれていました。僕は、彼女に会うのがすごく楽しみでした。何故なら、僕の好きな沢井系(沢井忠夫、沢井一恵、森川浩恵など)の筝奏者の方だからです。すばらしい筝の音色でした。すごく質量と密度のある”お腹に来る”筝を初めて聞きました。騒がしいレセプション会場内において、存在感を放っていました。「さくらさくら」が美しかった!今度、じっくり古典を聞かせて頂きたいと思いました。
演奏後にお話をさせて頂きました。今度、ロチェスターのお家にお邪魔してお稽古をつけてもらおうかと思っています。素敵な出会いでした。

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コメント
まさやん、良い経験だよね、モロッコに行ったとき、京都のことが宣伝されて日本女性は皆着物を着て歩いていると誤解してました、又韓国の都会も田舎も学校もよく似ていて又違った趣を感じました。海外から日本を見るというのは貴重な経験です。
アキちゃんに宜しく。
投稿: \Shin^o^chanDazo/ | 2008年2月 4日 (月) 13時03分
まささん、春うららの日、浅草まで来てくださってありがとうございました。
あの日、龍士が何より嬉しかったのは、まささんとディズニーの話を深ーーく話が出来たことなんだって、帰りの車でしみじみ幸せそうに語ってましたよ。
私たち、あの話で相当楽しみましたが、本人、真剣に語っていたようです。
また、じっくり聞いてやってください。
投稿: 龍まま | 2008年3月25日 (火) 09時50分
>師匠
先日は鼓の稽古をありがとうございました。目下、貯金中です(笑)
汝の足下を掘る前に、汝の足下を見る必要性があると思います。
海外に出ることは、その一助となると思います。
>龍まま
僕も最高に楽しませて頂きました。
こちらは何の無理もしていませんので、次回の龍ちゃんとの語りが待ち遠しいです。(次は、年末ダラスタでかな?)
書店やレンタルビデオショップで、ディズニー映画のコーナーに眼がいく様になりました。
亮太の言う「別のシンデレラ」を探しているわけではありません(笑)
投稿: せんのまさ | 2008年3月29日 (土) 21時01分